こんにちは。ワールドビジネスソムリエ合同会社 代表の宮崎香理です。
週末にスマホを触っていたら、たまたまロッテリアが期間限定で、ソイ野菜ハンバーガーを新発売したことを知りました。

ニュースリリースにはロッテリアオリジナルのソイパティを使用したヘルシーなハンバーガーというキャッチコピーが光ります。
わー!!!
ビーガンの私としては、期待してしまいます。
ですが、
ニュースリリースを読み込むも、ベジタリアンやビーガンという表現がないため、どこかに動物性が使われているのかもしれないと思い、リリースにあった広報に問い合わせてみました。
「この度は、ロッテリア商品の問い合わせいただき誠にありがとうございます。ご質問いただきました件ですが、バンズ、マヨネーズ、ソイパティ(つなぎ部分)に動物性を使用しております。 」
(原文のまま。担当者名は伏せさせていただきました。)
モスバーガーに続き、ロッテリアも!
「ソイ野菜ハンバーガーはダイエット中でも食べられる!」
と、ツイッターなどでは、おおむね好意的に受け入れられているようです。
肉でも魚でもないフェイク肉のパテが使われるのは世界中のファストフード店で始まっていること。
モスバーガーに続いて、ロッテリアも!
販売に至った経緯
「 タンパク質を植物性の食材でとるスタイルが世界で広がり、日本でも健康志向などからタンパク源として大豆に注目が高まってることから開発、販売に至りました。」
(担当者より回答いただきました。)
つまり、このハンバーガーは世界で広がっているビーガンやベジタリアンのために、企画開発されたものではないということ。
「今回、期間限定として販売いたしますが、お客様からのさまざまご意見を検討し、今後改良を重ね、2020年オリンピックのインバウンド需要に向けて多くのお客様にトライしていただけるような商品になっていければと考えております。」
(担当者より回答いただきました。)
私は広報担当者に下記のようにお礼を伝えました。
「ぜひこのマーケットにアプローチできるよう
ベジタリアン仕様にしていただけたら
ぜひご連絡くださいませ。なお、ベジタリアンは乳製品や卵は食べられます。
今後とも注目させていただきますので
どうぞよろしくお願いいたします。」
こちらに対して、返信はなかったため、私はロッテリアのハンバーガーがベジタリアンではないと信じて疑いませんでした。
実はベジタリアンパティだった?
リリースにあった問い合わせ先に、私は会社名と本名を名乗り、会社URLも掲載して、メールをさせて頂いていました。
その際にベジタリアンが食べ、ビーガンが食べない乳製品や卵などについても説明させていただき、その回答が上記のものだったため、乳製品や卵以外の肉エキス的なものを利用していると理解しました。
なぜ、具体的な質問に対して、抽象的な回答をされたのかは不明ですが、その後、ビーガンコミュニティのメンバーの方々にロッテリアのパティに肉エキスは入っていないと教わり、再度問い合わせました。
そうすると、
「お世話になっております。
○○です。
お客様より質問をいただいたとの事ですが、お客様のご質問に関しましては、下記ロッテリアお客様相談センターを御案内いただければと思います。
■ロッテリア お客様相談センター
0120-070-○○○」
最初から、このような回答を得ていたら、相談センターに問い合わせていたことでしょう。
分からないことを確認せずにあいまいな回答されると考えていなかった私が甘かったです。
お客様相談センターによると、
「バンズには乳製品、パティのつなぎには卵、マヨネーズソースは卵が含まれている」
との回答を相談センターより得ることが出来ました。
ベジタリアンとビーガンの違いとして、ベジタリアンは乳製品と卵を食べ、ビーガンは食べないと理解されていることが多いようです。
ビーガンコミュニティで、ロッテリアのソイパティがベジタリアンだと信じる人が多いのも納得です。
なぜ、ロッテリアはかたくなまでに、ベジタリアンとうたわないのか?
リリースにベジタリアンと書かれていなかったので、問い合わせてみようと思ったのが最初のきっかけでした。
ホームページを見ても、ベジタリアンとは書かれていません。
ですが、原材料はベジタリアンに思えます。
ここで疑問に思うのが、なぜベジタリアンと書かないのか。ということです。
それは
「肉を焼いている鉄板を使用しており、コンタミンが付着する可能性があるから。」
(広報担当者)
ということでした。
ウェブの日本語表現辞典によると、コンタミンとは
「コンタミネーション(contamination)」の略称。異物混入、あるいは異物混入があった製品を表す語である。特に主原料とは異なった物質が混入することを意味する場合が多い。元来英単語の「contamination」は「汚染」を意味する語である。

ベジタリアンとアレルギーはまた別の話ではありますが、どうやらパティを焼くための鉄板を肉のパティと同じものを使用していることがベジタリアンとうたわない理由の一つに思えました。
相談センターに問い合わせたところ、責任者のNさんにつないで下さり、詳しくお話を伺うことが出来ました。なんと20分も時間を割いていただき、感謝しています。
ベジタリアンは16タイプ存在する
私が理解した要点をまとめました。
大企業だからこそ、神経をとがらせ、また、専門店ではないからこその苦悩が見え隠れしました。一方で、発売後、売れ行きは大変好調のようでした。
・ベジタリアンにはいろいろなタイプがあり、センシティブな問題。
・いろいろなタイプがいるので、一般的な表現になってしまう。
・告知は一般的なことしか伝えられない。
・相談センターでは個別に話を聞き、タイプ別に対応をしている。
・発売後、1か月の短期間で、いろいろなベジタリアンがいることを理解。
・16種類の70%が肉パティと共有した鉄板を受容できるようだ。
・情報公開の規定を考え直す必要がある。
・何か質問があれば、個別にお客様相談センターに連絡をしてほしい。
・ロッテリアはベジタリアン向けの商品と一度もうたっていない。
・カロリーオフ商品でカロリーがおさえられた商品(260キロカロリー)。
・健康食品として提供している。そううたっている。
・条件に見合った回答をしたい。
・16のうち4つのタイプの問い合わせが最も多い。1.卵OK,乳製品NG、2.乳製品OK,卵OK、3.乳製品、卵両方OK、4.乳製品、卵NG
・16タイプの条件が異なるため、ひとつの言葉で表現することは難しい。
・本商品については慎重にならざるを得ない。
・ベジタリアン向けの商品を開発しなければいけないね、という話は出ているが、実商品として販売するには専用施設を設けなければいけない。
・肉製品と同じ施設を使用している以上はベジタリアンを作ることは難しいと考えている。
まとめ
ロッテリアは本商品をベジタリアンとは考えておらず、あくまで健康食品の認識。
ベジタリアンやビーガンの質問には個別対応していく。
ベジタリアン向けの商品を作るためには新しい施設や器具が必要。
マーケティングコンサルタントとして
真摯に対応していただいた責任者Nさんにとても感謝しています。
顧客対応の鏡のような方で、非常に好感を持ちました。
企業としての在り方を学ばせていただきました。
ありがとうございます。
肉の味に慣れ親しんだビーガンやベジタリアンの存在
私は玄米菜食からスタートしたダイエタリービーガンのため、肉もどきには全く興味がありませんが、動物愛護や環境問題からビーガンやベジタリアンになった人は肉の味を懐かしむ人が多いようです。
そのため、本商品についても、ロッテリアの相談センターにはたくさんの問い合わせがあるようです。
アメリカでもブームになっている、ビヨンドミートについての記事もぜひ参考に。日本にもやってくる?肉売り場に堂々と偽物が陳列される日。Beyond Meatビヨンドミートとは?
7月下旬まで一部の店舗を除く、全国の店舗で販売されるそうです。
同じ施設や調理器具を使用することを気にしないベジタリアンの方、ノンベジタリアンの方は良ければ感想を聞かせてくださいね。
ビーガンコミュニティの皆様のコメントに感謝しています。
皆さんがいなければ、肉エキスを使用したものだと勘違いしたままでした。
非常にセンシティブなテーマでもあるため、今後はダブルチェックを心がけたいと思います。
相談センター担当者様、20分もいろいろとお話を聞かせて頂いた責任者Nさんにも感謝しています。
ベジタリアン対応は今からでも遅くない!
今後も世界中からビーガンやベジタリアンが日本を訪れることでしょう。ビジネスと考えた場合も、彼ら、彼女らに対応しない理由はないですよね。
野菜中心の食事はヘルシーだからと、健康意識の高い人やメタボに悩む方々にも喜ばれると思いますよ。なお、日本には5%~10%のベジタリアンやビーガンが存在すると言われています。(数値は文献により異なる)
ワールドビジネスソムリエ合同会社は皆さんの店舗にあったビーガンやベジタリアン対応を提案させていただきます。メニュー開発や外国人採用なども一緒に考えていきましょう。
ハラルについてのご相談も承りますが、まずは、ベジタリアンからで十分かと思われます。時間をかけるよりも、まずやってみることが大事。でも適当にやることは逆効果。プロを上手に活用してください。

私は組織や人に埋もれた資産を価値に変える活動をしています。
あなたのお悩みや課題に応じて、ビジネスソムリエとして最適のサービスをご案内します。 ご相談はお気軽に。
ワールドビジネスソムリエ合同会社
マスタービジネスソムリエ
MBAマーケティングコンサルタント
代表 宮崎香理
info☆kaorimiyazaki.com
までご連絡お待ちしています。
☆を@に変更お願いします。
♡最後に♡
私は自宅ではビーガン、外食ではベジタリアンですが、自分の食事の趣向を皆様に押し付ける気持ちは全くありません。一方で、環境保護や動物愛護の観点からビーガンやベジタリアンになる人が今後も増えることが予想されることから、マーケティングコンサルタントとして、日本の飲食店の経営者の皆さんのビジネスチャンスをサポートできれば嬉しく思います。
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